なぜやさしい男はモテないのか?心理学と生物学の観点から解説

やさしい男が女性にモテない理由とは?

多く女性はこう言う。
「やさしい男性が好き」だと。

その言葉を文字通りに受け取った男たちは、気になる女性をまるでお姫様のように丁重に扱う。そして入念なデートプランを練り、小洒落たイタリアンのお店で食事をご馳走し、ちょっと高価なプレゼントを贈る。

だがフラれてしまう。

なぜか ──
その理由はただひとつ。

それは女性が求める「やさしさ」を勘違いしているからだ。

女性が本当に欲しているのは、下心丸出しの尽くす行為や見え透いたご機嫌取りではない。彼女たちが求めるやさしさとは、自分を守ってくれる「強さ」のことだ。

男が女性に一生懸命尽くしてもフラれる原因のひとつはこの認識のズレにある。

POINT
  • 男性が思うやさしさ:相手を喜ばせる・プレゼントを贈る・相手に合わせる
  • 女性が求めるやさしさ:安心できる・頼もしい・決断力がある

女性が「強い男」を求めるのは生物としての本能

女性は本能的に自分を守ってくれる強い男を求める。そして自分よりも格上と感じる男に魅力を感じやすい。

ここでいう「強さ」や「格」とは、体力・筋力・意志力・決断力・経済力・社会的地位といった「男としての総合的な強さ」を意味する。

これは太古の昔より、女性にとって恋愛が「生き残るための生存戦略」であることに由来する。

女性にとって恋愛は生き残るための生存戦略

最古の人類は約700万年前にアフリカ大陸北中部に生息していたとされる。

農耕が始まったのがおよそ1万年前で、産業の中心が農業から工業に移行したのは18世紀後半の産業革命以降だ。つまり人類は約699万年もの間、動植物を捕獲して食べる狩猟採集時代を生き抜いてきたのだ。

生物としての構造上、女性はどうしても体力や筋力で男に劣る。そのため、狩猟採集時代の女性は男性の庇護がなければ生き延びることが困難だったと考えられる。

たとえば狩猟の場面では、勇敢で狩猟技術に長けた男がより多くの食料を獲得できただろう。外敵や野生動物からの防衛では、仲間意識が強く戦闘能力の高い男が女性や子どもを守る役割を担ったはずだ。

そして群れの中で地位の高い男は、より多くの食料や交配の機会を得ることができたと考えられる。

だからこそ女性は生き残るために自分よりも強い格上のパートナーを求めるのだ。

もちろん、この平和な現代で恋愛を生存戦略と意識している女性はいないだろう。しかし約700万年かけて刻まれたDNAは、そう簡単に書き換えられるものではない。

このようにして女性は生存戦略として無意識の内に「より強い男性」を求め、男性はより多くの子孫を残すために経済力や社会的地位といった「強さ」を追求する。

その結果、女性は人生において恋愛を重視し、男性は恋愛よりも仕事を優先する傾向が生まれる。こうした男女の違いは生物としての進化的な理由が背景にあると考えられる。

POINT
  • 男性:より多くの食料や交配の機会を得るために「強さ」を求める。
  • 女性:生き残るために自分を守ってくれる「より強い男」を求める。

女性は本能的に「やさしい男」を「弱い男」と認識してしまう

誤解しないでほしい。
僕は決して「やさしさ」を否定しているわけではない。

やさしい人は謙虚で思慮深く、多少自分が損しても他者を優先する傾向にある。そして感受性が豊かで共感性が高く、人の話しに耳を傾けるのが得意な人が多い。その人間性は尊敬に値するし、これからもそうであってほしい。むしろ友人として関わりたいと感じるほどだ。

しかし残念ながら、女性は本能的にこうした「やさしい男性」を無意識のうちに「弱い男性」と認識してしまう。

そして本能は「弱い男性と一緒にいること = 生命の安全が脅かされる」と危険信号を出してしまうのだ。

これが、いわゆる「自信満々で悪そうな不良タイプ」がモテやすく、「控えめで真面目な優等生タイプ」がモテにくい理由のひとつでもある。「いい人なんだけど恋愛対象として見れない」という現象も、まさにこの本能的な認識によるものだ。

当然、すべての女性がそうだとは限らない。

しかし心理学や生物学の観点からやさしい男性が女性にモテにくい理由を分析すると、このような本能的メカニズムが影響しているのはひとつの事実といえる。

これは男尊女卑や女尊男卑といった感情論的な話しではない。

人間も動物である以上、本能と理性が衝突すれば最終的に勝つのは本能なのだ。

女性にモテたいならモテようとしてはいけない

冒頭で述べたように、多くの女性は「やさしい男性が好き」と言う。

それは決してウソではない。ただし正確に言えば、彼女たちは「やさしい男が好き」なのではなく、「好きな男に優しくされたい」と望んでいるのだ。また、表層意識では「謙虚で誠実な男性が好き」と思いつつも、本能的に「自信満々で堂々としている男」に惹かれてしまう。

したがって、女性への尽くす行為やご機嫌取りのようなやさしさは意味を成さない。むしろ「媚びる弱い男」と認識され、恋愛成就の可能性はゼロに等しくなるだろう。

では、どうすればいいのか?

それは「モテよう」などという小賢しい欲求を手放すことだ。

その欲求の裏側には「媚び」がある。「自信のなさ」がある。それが弱さに映る。女性はそうした媚びる姿勢や自信のなさを敏感に察知する。

だから意中の女性の気を引くために尽くしたり、喜んでもらおうとご機嫌を伺ったりといった行為を一切やめること。そしてモテるために何かをするのではなく、最高の自分であるために己を高め続けること。

逆説的だが、女性にモテたいならモテようとしてはいけないのだ。

自分の人生に誇りを持てるような生き方を選ぶ

この記事では「女性にモテる10の方法」のような解説はしない。
そんな小手先のノウハウには意味がないからだ。

大切なのは自分の人生に誇りを持てるような生き方を選ぶことだ。

  • 最高の自分であるために仕事をがんばり、経済的な基盤を築く。
  • 最高の自分であるために食事と運動で心身を整え、健康を維持する。
  • 最高の自分であるために読書や日々の暮らしから学び得て、教養を深める。
  • 最高の自分であるために身だしなみを整え、ファッションを楽しむ。

何をやるかはさして重要ではない。
必要なアクションは人によって違うからね。

重要なのは「何をやるか」ではなく、それを「自分を高めるためにやる」という姿勢だ。

女性にモテるためでも、他人に認められるためでもない。
自分が胸を張れる最高にかっこいい自分であるためにやるのだ。

そこには一切の「媚び」がない。

媚びを含まない思いやりのある行為こそ本物のやさしさだ。そして自分に取り入る気のない男のやさしさに女性は心を動かされる。

日々の積み重ねが自信と余裕を生み、それはやがてあなたの「強さ」や「格」として現れるだろう。

男が女性にモテるというのは「強さ」の副産物なのだ。

反 逆 の 幸 福 論
女性にモテたいならモテようとしてはいけない。

PROFILE

アラン・スミシー

何者でもないどこかの誰かさん。

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